6.9. Java の利用

あなたが作成している port の構築、実行、 または配布ファイルの展開に Java™ 開発キット (JDK) が必要なら、USE_JAVA を定義してください。

Ports Collection には、さまざまなベンダの JDK のいろいろなバージョンがあります。 あなたが作成している port がその中のいずれかのバージョンを使わなければならないなら、 どれを使うか指定できます。最新のバージョンは、 java/jdk14 です。

表 6-5. Java を利用する ports で定義すべき変数

変数 意味
USE_JAVA この後の変数を有効にするには、 この変数を定義しなければなりません。
JAVA_VERSION スペースで区切られた、適合する Java のバージョン一覧。"+" を使ってバージョンの範囲を指定することもできます (使える値は、 1.1[+] 1.2[+] 1.3[+] 1.4[+]) です)。
JAVA_OS スペースで区切られた、その port に適合する JDK port の OS 一覧。(使える値は、 native linux) です。
JAVA_VENDOR スペースで区切られた、その port に適合する JDK port のベンダの一覧。(使える値は、 freebsd bsdjava sun ibm blackdown) です。
JAVA_BUILD この変数が設定されていると、選択した JDK を、その port の構築依存性に追加します。
JAVA_RUN この変数が設定されていると、選択した JDK を、その port の実行依存性に追加します。
JAVA_EXTRACT この変数が設定されていると、選択した JDK を、その port の展開依存性に追加します。
USE_JIKES その port の構築に jikes バイトコードコンパイラを使うべきかどうかを示します。 この変数に何の値も設定されていない時は、port は jikes が使えたら構築に利用します。 jikes の利用を明示的に禁止したり、 強制したりすることも可能です ('no''yes' を設定してください)。 後者の場合は、devel/jikes が port の構築依存性に追加されます。

以下は、USE_JAVA を設定した port で行われる設定の一覧です。

表 6-6. Java を利用する ports で設定される変数

変数
JAVA_PORT JDK port の名称 (例: 'java/jdk14')。
JAVA_PORT_VERSION JDK の完全なバージョン (例: '1.4.2')。最初の数字 2 つだけしか必要でなければ、 ${JAVA_PORT_VERSION:C/^([0-9])\.([0-9])(.*)$/\1.\2/} を使ってください。
JAVA_PORT_OS JDK port が利用する OS (例: 'linux')。
JAVA_PORT_VENDOR JDK port のベンダ (例: 'sun')。
JAVA_PORT_OS_DESCRIPTION JDK port が利用する OS の説明 (例: 'Linux')。
JAVA_PORT_VENDOR_DESCRIPTION JDK port のベンダの説明 (例: 'FreeBSD Foundation')。
JAVA_HOME JDK がインストールされているディレクトリのパス (例: '/usr/local/jdk1.3.1')。
JAVAC 使用する Java コンパイラのパス (例: '/usr/local/jdk1.1.8/bin/javac' または '/usr/local/bin/jikes')。
JAR 使用する jar ツールのパス (例: '/usr/local/jdk1.2.2/bin/jar' または '/usr/local/bin/fastjar')。
APPLETVIEWER appletviewer ユーティリティへのパス (例: '/usr/local/linux-jdk1.2.2/bin/appletviewer')。
JAVA java 実行ファイルへのパス。 Java プログラムの実行にはこれを使ってください (例: '/usr/local/jdk1.3.1/bin/java')。
JAVADOC javadoc ユーティリティプログラムへのパス。
JAVAH javah プログラムへのパス。
JAVAP javap プログラムへのパス。
JAVA_KEYTOOL keytool ユーティリティプログラムへのパス。 この変数は、JDK が Java 1.2 以上の場合のみ利用可能です。
JAVA_N2A native2ascii ツールへのパス。
JAVA_POLICYTOOL policytool プログラムへのパス。この変数は、JDK が Java 1.2 以上の場合のみ利用可能です。
JAVA_SERIALVER serialver ユーティリティプログラムへのパス。
RMIC RMI スタブ/スケルトンジェネレータ rmic へのパス。
RMIREGISTRY RMI レジストリプログラム rmiregistry へのパス。
RMID RMI デーモンプログラム rmid へのパス。この変数は、JDK が Java 1.2 以上の場合のみ利用可能です。
JAVA_CLASSES JDK クラスファイルが入っているアーカイブへのパス。 JDK 1.2 以降では、これは ${JAVA_HOME}/jre/lib/rt.jar です。 それより前の JDK は、 ${JAVA_HOME}/lib/classes.zip を使います。

Port のデバッグ情報を得るのに、 java-debug make ターゲットが使えます。 これは、前述の変数の多くについて値を表示します。

FreeBSD ports システムに関する質問は、(英語で) <ports@FreeBSD.org> へ、
この文書の原文に関するお問い合わせは、(英語で) <doc@FreeBSD.org> までお願いします。